迷走神経性失神は、意識が回復した後に脳機能への後遺症を残すことは原則としてありません。横になって安静にしていれば、数分から十数分で血圧が戻り、自然に元の状態へ復帰します。ただし、前述の通り転倒時の頭部外傷や骨折、運転中の事故が最大のリスク要因です。
発作を未然に防ぐためには、自律神経を安定させる日常的な予防策が欠かせません。
・十分な水分と適度な塩分の補給:脱水は血液量を減らし血圧低下を招くため、こまめな水分摂取を習慣化する。
・弾性ストッキングの着用:立ち仕事が多い人は、着圧ソックスを活用して下肢の静脈還流を助ける。
・採血時の事前申告:過去に気分が悪くなった経験がある場合、看護師に「迷走神経反射を起こしやすい」と伝え、最初からベッドに横になった状態で採血を受ける。
・生活リズムの改善:極端な寝不足や過労を避け、自律神経の急激な乱れを防ぐ基礎体力を養う。