冬の手肌は冷気と血行不良によって赤みや黄ぐすみが出やすく、夏場と同じトーンのカラーを乗せると手元全体が沈んで見えがちです。そこで重要となるのが、明度と彩度を綿密に調整したカラーコントロールです。
今季、圧倒的な人気を誇るのが「トープ」「モーブグレー」「ピスタチオアッシュ」に代表される、わずかに灰みを含んだニュアンスカラーです。単なるグレーでは血色感を奪ってしまいますが、ベージュや微細なピンクを忍ばせたくすみトーンは、イエローベース・ブルーベースの双方に対して自然な肌馴染みを発揮します。
一方で、冬の装いに劇的なメリハリをもたらす存在が濃色ボルドーです。大人が取り入れる際の鉄則は、黒みが強すぎるダークトーンを避け、光を透かす「シアーボルドー」や「ワインルビー」を選ぶことにあります。透明度を30%程度残して塗り重ねることで、重厚感の中に軽やかな抜け感が生まれ、指の節々や乾燥した皮膚の粗を視覚的に飛ばすハイライト効果が得られます。