「繁殖成功のカギは性別の判別にあり!メダカのオスメス見分け方をご存知ですか?実は背ビレの切れ込みと尻ビレの形に決定的な違いが存在します。」——この原理原則こそ、アクアリストが最初にマスターすべき基本技術です。水槽のガラス面越し、あるいは透明な観察ケースを用いて横から観察する「横見判定」は、成魚であれば99%以上の精度で雌雄を断定できる黄金律とされています。
最も顕著な差が現れる部位が、背中後方に位置する背ビレです。オスの背ビレには、後方の軟条(筋)の付け根付近に明瞭な切れ込み(スリット)が存在します。一見するとヒレが裂けているようにも映りますが、これは繁殖行動の際、メスの体をしっかりと抱きかかえるための構造的な進化です。対してメスの背ビレには切れ込みが一切なく、全体が丸みを帯びたコンパクトな扇形を描いています。
さらに見逃せないのが、排泄孔の後ろから尾ビレ手前まで広がる尻ビレの差異です。オスの尻ビレは幅が広く、前方から後方にかけてほぼ同じ長さを保った大柄な平行四辺形(または長方形)を形成します。ヒレの外縁には微小なギザギザ(交尾鉤と呼ばれる突起)が発達し、受精行動を物理的にサポートします。一方で、メスの尻ビレは前方が長く後方に向かって急激に狭まるシャープな三角形を呈しており、面積もオスの半分程度にとどまります。この2大特徴を照合するだけで、雌雄の誤認はほぼ確実に防ぐことが可能です。