日本プロボウリング協会公認ボール規定および国際ボウリング連盟(IBF)の公式ルールでは、使用できるボールの重量は「16ポンド以下(7.257kg以下)」と厳格に定められています。かつての昭和・平成初期のボウリング界では、「ピンを倒す破壊力こそ正義」として、屈強な男子プロは上限いっぱいの16ポンドを投げるのがステータスとされていました。
しかし、近年のトーナメント現場ではプロボウラー使用ボールの重さと評判に大きな地殻変動が起きています。現在、日米問わず男子トッププロの85%以上が「15ポンド」を選択し、女子プロでも14〜15ポンドが標準となっています。伝説的なトッププロがメディアの取材で語った「16ポンドを無理に振って球速や回転軸を狂わせるよりも、15ポンドで鋭い入射角と回転数を維持したほうがピンアクションは劇的に跳ね上がる」という言葉が、この変化を雄弁に物語っています。
さらに、現代のボウリングボールは内部に高比重の特殊金属コア(インナーウェイト)を搭載しており、ボール自体がダイナミックな自転エネルギーを生み出します。1ポンド落としてもピンを粉砕する十分な破壊力がテクノロジーによって補合された結果、過度な重量への固執は過去の遺物となりました。