離乳食作りにおいて最も頻発するトラブルが、乾麺とゆで麺の取り違えによる過量投与です。乾麺は茹でることで水分を吸収し、乾燥重量の約3倍から3.5倍に膨張します。乾麺35gをそのまま茹でてしまうと、茹で上がりは100gを超えてしまい、生後8ヶ月の胃容量を大幅に超過します。
さらに見落とせないのが、製品に含まれる食塩相当量の存在です。一般的な大人用の乾麺うどんには、コシを出すために小麦粉に対して2〜3%前後の塩分が添加されています。赤ちゃんの腎機能は成人の3分の1程度しか発達しておらず、過剰な塩分は内臓に深刻な負荷をかけます。
大人用うどんを使用する際は、以下の塩分抜き工程を徹底しなければなりません。
- 十分な湯量で茹でる:麺の重量に対して10倍以上のたっぷりのお湯で茹で、塩分をお湯の中に溶出させます。
- 長めの茹で時間:パッケージ表記の標準茹で時間よりも3〜5分長く茹でることで、麺の芯まで水分を行き渡らせ、塩分を最大限に抜きます。
- 流水での徹底的なもみ洗い:茹で上がった後、冷水またはぬるま湯の中で麺の表面のぬめりと塩分を揉み出すようにしっかり水洗いします。
- 別鍋での再加熱:塩分が溶け出した茹で汁は絶対にスープとして使わず、だし汁や野菜スープは別の小鍋で用意して合わせます。
現在では、ベビーフード各社や製麺メーカーから「食塩不使用の乳幼児専用うどん」が幅広く市販されています。これらを活用すれば、下茹でによる塩分抜きの工程を省略でき、電子レンジ調理のみで安全に提供することが可能です。