彼女の揺るぎない演技力の源流を辿ると、日本の劇団四季をはじめとするミュージカルの舞台に行き着く。言葉の壁を越えて観客の心へ直接届ける歌唱と身体表現。ミリ単位の正確さを求められる舞台芸術の世界で20代を過ごした経験が、現在の彼女の骨格を形作った。
台詞の一言に宿るリズム感、共演者の間合いを敏感に察知するアンサンブルの感覚。どんなに荒唐無稽なシチュエーションであっても、彼女が演じると嘘っぽく見えないのは、基礎工事が徹底的に施されているからだ。舞台という過酷な現場で鍛え上げられた足腰があるからこそ、映像の世界でも自由自在に跳躍できる。