35作記念として制作された『海賊戦隊ゴーカイジャー』は、シリーズのあり方を根本から変えた。過去の戦士たちに自由に変身できる「レンジャーキー」の導入は、歴代のレジェンドキャストが本編に客演するお祭り騒ぎを実現させ、親子2世代どころか3世代を巻き込む社会現象へと発展した。
以降、シリーズは自らの長い歴史を積極的に物語の推進力として活用するようになる。『爆上戦隊ブンブンジャー』が車という原点回帰のモチーフを扱いながらも、現代的なスタイリッシュさとスピード感を両立させて熱い支持を集めたように、過去の遺産をただ懐古するのではなく、常に最新の文脈で再解釈する姿勢が貫かれている。
50周年の金字塔を目前にした現在のスーパー戦隊は、特撮ファンという枠を超え、現代のあらゆるカルチャーとクロスオーバーする強靭なコンテンツへと成熟している。