彼らが日本映画界で重宝される最大の理由は、どのようなジャンルの作品でも一瞬でその世界の住人になりきる順応性と個性の共存にある。例えば重厚な時代劇においては、単なる立ち振る舞いの美しさにとどまらず、当時の人間が持っていたであろう生々しい感情の揺らぎをスクリーンに定着させる。だからこそ歴史上の人物を演じても、教科書的な記号にならず生き生きとした人間味が立ち現れる。
対照的に日常を描くヒューマンドラマでは、セリフの間や目線の動きひとつで人間の滑稽さや孤独感をすくい上げる。二人が画面に登場するだけで、作品全体に深い奥行きと信頼感が生まれるのはそのためだ。作り手にとっても、観客にとっても「この人が出ていれば間違いない」と思わせる安心感こそが、業界内で絶大な評価を獲得している真の理由だろう。