上唇鼻翼挙筋が招くガミースマイルとほうれい線!症例と改善策徹底検証

上唇鼻翼挙筋が招くガミースマイルとほうれい線!症例と改善策徹底検証

上唇鼻翼挙筋が招くガミースマイルとほうれい線!症例と改善策徹底検証の見逃せないポイントを一挙に解説しました。

こうした筋緊張に起因する悩みに対し、現代の美容医療現場で第一選択として普及しているのが上唇鼻翼挙筋ボトックス(ボツリヌストキシン注入)です。神経筋接合部においてアセチルコリンの放出を一時的に阻害し、筋線維の過剰な収縮を麻痺・弛緩させるこの施術は、正しく行われればメスを使わない「ガミースマイルの治し方」として極めて劇的な効果を発揮します。

適切な部位に的確な単位数を注入した場合、施術後3日から1週間程度で上唇の過剰な引き上がりが抑えられ、笑っても歯茎が見えなくなります。同時に鼻翼の吊り上がりが緩むことで小鼻の広がり抑制が働き、鼻の穴が目立ちにくくなるという副次的メリットも得られます。しかし、この手軽さの裏には、解剖学の盲点を突いた深刻なトラブルが潜んでいます。

美容医療系の相談窓口やSNS上にあふれる「ボトックス失敗例と後悔」の告白を分析すると、その主たる原因は注入層の誤りと過剰投与に集約されます。上唇鼻翼挙筋は幅がわずか数ミリ程度の極めて繊細な筋肉であり、すぐ外側には上唇挙筋や大頬骨筋、小頬骨筋が密集しています。経験の浅い医師が注射針の深度や角度を誤り、薬剤が隣接する筋肉へと拡散してしまうと、次のような悲劇的な副作用が発生します。

  • 人中が不自然に伸びて「サル顔」になる:上唇を支える緊張が抜け落ち、鼻の下から唇までの距離(人中)が間延びし、老けた印象や締まりのない口元になってしまう。
  • 笑顔が完全に消失する(能面化):笑おうとしても唇の中央から外側が一切動かず、目だけが笑っていて口元が完全に硬直した不気味な表情になる。
  • 日常生活の機能障害:口唇の閉鎖不全が生じ、ストローで飲み物が吸えない、うがいをすると水が口から漏れ出す、滑舌が悪くなりサ行やマ行が発音しづらくなる。

一度注入されたボツリヌストキシンは、効果が減弱するまでの3〜4ヶ月間、基本的に体外へ排出することはできません。安易な低価格キャンペーンに惹かれて美容クリニックの評判や執刀医の解剖学的知見を確認せずに受けると、数ヶ月にわたって人前で笑えなくなるという深い後悔を背負うことになります。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。