スヌーピーのグレート・レースの足跡を振り返るうえで欠かせないのが、USJのスヌーピー乗り物の歴史における象徴的な立ち位置です。映画スタジオの雰囲気を忠実に再現した「スヌーピー・スタジオ」の核として誕生し、2012年の「ユニバーサル・ワンダーランド」誕生に伴う大規模リニューアルの際にも、主役級の存在としてエリア内に組み込まれました。
身長制限と年齢制限は、「単独乗車は122cm以上、付き添い同伴時は92cm以上」に設定されていました。3歳前後の幼児が保護者と一緒に初めて体験するコースターとして設計されていたものの、実際の乗り味は極めて本格的でした。
最高時速は約36km/hと数値上は控えめながら、暗闇の中で先が見通せないタイトなカーブをノンストップで疾走するため、体感速度は倍以上に感じられました。特にドロップ直後の急カーブでは、遠心力によって体が外側に強く振られ、胃が持ち上がるような浮遊感を味わうことができました。現場を取材した当時、乗車後に呆然とする幼児の手を握りながら「思ったより激しかったね」と苦笑いする親たちの姿は、ワンダーランドの名物風景でした。単なるマイルドな乗り物に留まらない“本物のスリル”が、多くのファンを惹きつけてやまなかった理由でもあります。