根切りとは?床掘・すき取りとの違いや工法手順・費用相場を徹底解説

根切りとは?床掘・すき取りとの違いや工法手順・費用相場を徹底解説

根切りとは?床掘・すき取りとの違いや工法手順・費用相場を徹底解説について知っておくべき ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。

根切りは単に地面を掘り下げるだけでなく、周囲の土壁が自立できるか、隣接建物や道路に影響を与えないかを綿密に計算して工法を選びます。現場の敷地面積、地盤の硬軟、地下水位、掘削深度によって採用される工法は大きく分岐します。

敷地に余裕がある現場の基本「オープンカット工法」

山留め壁(土留め)を設けず、土の安息角(自立する傾斜角)に合わせて法面(斜面)を保ちながら掘り進める手法を「法付きオープンカット工法」と呼びます。仮設の壁杭を地中に打ち込む必要がないため、仮設工事費を大幅に圧縮できるのがオープンカット工法の特徴です。ただし、広大な敷地境界の確保が不可欠であり、都心部の狭小地では成立しません。境界ぎりぎりまで掘る必要がある場合は、親杭横矢板や鋼矢板(シートパイル)を打ち込む「自立式山留めオープンカット工法」へと切り替えます。

都市部・軟弱地盤で不可欠となる「山留め工法」

掘削深さが深くなるにつれ、側面の土圧や地下水圧に耐えるため、山留め壁の内側に支保工(切梁・腹起し)を張り巡らせる「切梁式山留め工法」が主流となります。さらに、地下深くまで掘削する超高層ビルや大規模地下街の建設では、より高度な特殊工法が投入されます。

  • アイランド工法:敷地中央部を先行して法付きまたは部分山留めで掘削し、中央部の地下構造物(島=アイランド)を先に完成させます。その後、完成した中央の強固な躯体を反力受けとして斜め控え(切梁)を取り、外周部の根切りを進める工法です。長大な切梁架設が不要となり、軟弱地盤の大空間工事で高い安全性を発揮します。
  • 逆打ち工法(さかうちこうほう):通常は地下最下階まで掘り終えてから下から上へ躯体を構築しますが、逆打ち工法では地表面近くの1階床スラブを先行して打設します。この1階床を強固な切梁代わりとして活用しながら、地下を掘削して地下躯体を下方向へ、地上階を上方向へと同時に施工します。工期の大幅短縮と、周辺地盤の沈下抑制を極限まで追求する都市型再開発の決定打です。
池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。