ネットの口コミやSNSの反応を見ると、「朝筋トレを始めたら体がだるくて仕事に集中できない」「体重は減ったけれど筋肉まで落ちてメリハリがなくなった」という切実な声が目立ちます。こうした評判が広がる背景には、生理学的に無視できない明確な理由が存在します。
睡眠中の人体は、長時間の絶食状態にあります。血中のアミノ酸濃度やエネルギー源となるグリコーゲンが枯渇している起床直後に高強度の負荷をかけると、体はエネルギーを生み出すために自らの筋肉を分解(カタボリック)してしまいます。筋肉量を増やして引き締めたいはずが、結果として筋肉を削ってしまうという本末転倒な現象こそが、「逆効果」と噂される最大の原因です。
さらに、起床直後はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が高く、筋合成よりも筋分解が優位に働きやすい時間帯です。この生体メカニズムを知らずに無理なトレーニングを強行すれば、疲労物質ばかりが蓄積し、日中のパフォーマンスを著しく低下させることになります。