取材班が調査を進める中で、情報発信側の表現不足やSNSの切り取り写真に起因する「危険な誤解」がネット上に蔓延している実態に直面しました。
最大の誤解は、「遠方から新幹線で手ぶらで行き、京都レンタサイクルおすすめ店舗で当日借りたクロスバイクでツールド京都を走破できる」という言説です。京都市内には質の高いレンタサイクルショップが数多く存在し、整備の行き届いたE-bikeやアルミクロスバイクを気軽にレンタルできます。しかし、それらはあくまで京都市街地の社寺巡りや、桂川サイクリングロードを心地よく流すための機材です。
獲得標高2,000mを超える急峻な山岳地帯に、適切なギア比を備えていない街乗り用クロスバイクや、重量のあるシティサイクルで突入することは極めて危険です。登りで足を使い果たして立ちゴケするリスクだけでなく、長い下り坂でブレーキキャリパーが熱を持ち制動力を失う「フェード現象」を引き起こしかねません。
もう一つの盲点は、春と秋の京都特有の「気温差」です。市街地で気温20度前後の爽快な日和であっても、標高700mを超える山間部の峠頂上では気温が10度を下回り、強風と汗冷えによって低体温症の危険が生じます。ウィンドブレーカーやジレ、指切りではないフルフィンガーグローブの携行など、山の自然を甘く見ない入念な防寒装備が必須であることは、初心者が最も見落としがちな現実です。