湘南国際村の歴史は、1980年代後半のバブル経済期に神奈川県が主導した「学術・研究開発・国際交流拠点の形成」という一大プロジェクトに遡ります。総面積約188ヘクタールにおよぶ山林を切り拓き、国内外の研究者や企業が集う一大拠点を築く構想でした。
しかし、1990年代初頭のバブル崩壊によって状況は一変します。進出を予定していた民間企業や研究機関が相次いで計画を凍結・撤退し、造成された広大な土地が長期間にわたって空き地のまま残される事態に陥りました。莫大な公金が投入されたにもかかわらず、当初描いた国際学術都市の姿がなかなか具現化しなかったことが、今日まで続く「失敗」「負の遺産」というネガティブな噂の最大の引き金です。
現在では計画の抜本的な見直しが進み、単なる研究拠点にとどまらず、自然環境の保全エリアや低密度な邸宅街、観光・保養ゾーンへとシフト。当初の青写真とは形を変えたものの、静寂と景観を最大限に生かした独自の街として機能しています。