店内に一歩足を踏み入れると、まるで北海道の地方市場に迷い込んだかのような熱気と磯の香りに包まれます。この店の核となる体験価値は、単なる飲食にとどまらない市場体験の再現にあります。
入店後の基本的な流れは以下の通りです。
- 座席確保とお通し:案内された席を拠点に、ドリンクとお通しを受け取ります。
- ショーケースで蟹の選別:店内の特設カウンターへ向かい、本日の入荷状況を確認。スタッフと対話しながら実物を見て蟹を選びます。
- 調理法の指定:選んだ蟹に対し、「茹で」「焼き(炉端焼き)」「刺身」「天ぷら」など好みの調理法を指定します(調理代が別途設定されている場合あり)。
- 名物「競り(セリ)」イベントへの参戦:店内に鐘の音が鳴り響くと、スタッフの威勢の良い掛け声とともに競りがスタートします。
特に盛り上がりを見せるのが、不定期(主にピークタイムの19時〜20時台)に開催されるかに地獄の競りシステムです。その日の目玉となるズワイガニやタラバガニ、時には希少な花咲ガニが市場価格の半値近いスタート価格で提示され、木札を掲げる客同士の掛け合いで落札者が決まります。取材陣が確認した日には、通常なら7,000円相当の本ズワイガニが3,500円で競り落とされ、店内が歓声と拍手に包まれる場面も見られました。このエンタメ性を楽しめるかどうかが、満足度を大きく分ける分岐点となります。
また、調理法として圧倒的な人気を誇るのが炉端焼きです。甲羅ごと網の上で香ばしく焼き上げることで、蟹身の水分が適度に凝縮され、甘みと旨味が引き立ちます。甲羅酒を味わうための日本酒ラインナップも充実しており、新橋の海鮮居酒屋としての実力を遺憾なく発揮しています。