技術革新によって煙と臭いの問題が解決されたことで、火葬場を取り巻く建築デザインの潮流も劇的な変化を遂げました。かつての忌避施設というイメージを払拭し、「自然環境に溶け込み、遺族が心穏やかに故人を見送れる空間」を意識した設計が主流となっています。
現代の斎場建築では、煙突を意図的に隠す「隠蔽式排気ダクト」が採用され、屋上庭園や格子状のルーバーの内部に排気設備を完全にカモフラージュしています。外観はガラスやコンクリート打ち放し、温もりのある木材を大胆にあしらったモダニズム建築が多く、敷地内には豊かな植栽や水盤が配置されるケースが目立ちます。
こうした景観配慮デザインの徹底により、都市部や住宅地に近接したエリアであっても、街並みの美観を損なうことなく共存できるようになっています。