お湯を使ったオーソドックスな湯むきにおいて、仕上がりの成否を分ける決定的なポイントが「事前に入れる小さな傷」です。包丁で十字の切れ目を入れる方法が一般的ですが、ミニトマトは球体が小さいため刃先が滑りやすく、果肉を深く傷つけてしまいがちです。そこで活躍するのが爪楊枝を使ったテクニックです。
手順は極めてシンプルです。ヘタを取り外したあと、ヘタが付いていた中心部分(あるいは反対側の先端)に爪楊枝の先を1ミリほどチョンと刺して小さな空気穴を開けるだけです。この極小の穴が熱の逃げ道となり、加熱時に内圧で皮が裂けるきっかけを作ります。
湯むきを成功させる具体的なステップは次の通りです。
① 鍋にたっぷりの湯をしっかり沸騰させます。
② 穴を開けたミニトマトを網杓子やお玉に乗せ、静かに熱湯へ沈めます。
③ 浸ける秒数の目安は5秒〜10秒程度。穴を開けた部分から皮が「ピピッ」とめくれたら、即座に引き上げます。
④ すぐにあらかじめ用意しておいた氷水へ移し、一気に急冷します。
熱膨張によって張った皮が、冷水で急激に果肉が収縮することで一気に浮き上がります。あとは指先で軽くつまむだけで、驚くほど抵抗なく皮がつるんと剥がれ落ちます。長時間熱湯に入れっぱなしにすると果肉が煮えてしまい、実崩れの原因になるため「短時間で引き上げて氷水で締める」のが失敗しない最大のコツです。