昭和期の映画ファンを熱狂させた女優たちのヴィジュアルは、今見ても息をのむ完成度を誇ります。当時の映画ポスターやスチール写真がアーカイブ化されるたび、ネット上では「本物の美女とはこのこと」「現代のトップアイドルやモデルですら太刀打ちできない」と感嘆の声が上がります。
歴代の「美人ランキング」で常に上位に挙げられる象徴的な存在が、加賀まりこと若尾文子です。10代の加賀まりこは「和製ブリジット・バルドー」と称され、小悪魔的な大きな瞳とシャープなフェイスラインで世の男性を虜にしました。映画監督の巨匠たちに対しても一切媚びない歯に衣着せぬ発言力は、当時から伝説として語り継がれています。
大映の看板スターとして数多くの名作を彩った若尾文子の蠱惑的な美しさは、名匠・増村保造監督の作品群で頂点に達しました。無邪気さと大人の女性の色気が同居する独特の存在感は、海外の映画祭でも絶賛されたほどです。さらに、透明感の極致として今も語り継がれる八千草薫の可憐さや、わずか27歳で駆け抜けた夏目雅子の眩い輝きなど、彼女たちが遺したビジュアルとエピソードは、日本の映像文化における至宝と呼ぶにふさわしいものです。