栗きんとん作りで最も挫折しやすい工程が「さつまいもの裏ごし」です。冷めて硬くなった芋を無理やり裏ごし器に押し付け、腕を痛めてしまった経験を持つ方も少なくないはずです。
さつまいもの裏ごしを簡単にする秘訣は、温度管理と下茹での工夫にあります。さつまいもは厚めに皮を剥き、しっかりと水にさらしてアクを抜いた後、竹串が抵抗なくスッと通るまで柔らかく茹で上げます。そして最大のポイントは、「湯気を立てている熱々の状態のうちに裏ごしする」こと。繊維が柔らかい熱いうちに木べらやシリコンベラで押し当てるだけで、驚くほどスルスルとなめらかに裏ごしが完了します。近年では、裏ごし器の代わりにフードプロセッサーやブレンダーを活用し、熱いうちにシロップを少量加えて滑らかに攪拌する時短手法を取り入れる人も増えています。
また、お正月の食卓を明るく彩るくちなしの実による色付けも見逃せません。お茶パックにくちなしの実を入れて麺棒などで軽く叩き割ってから茹で湯に投入することで、色素がムラなく抽出され、目を見張るような鮮やかな黄金色に染め上がります。着色料を使わない自然由来の透明感ある黄色は、重箱の中で金運や豊かさを象徴するにふさわしい品格を与えてくれます。