「嬲る」の正しい読み方は「なぶる」です。常用漢字表には含まれていない表外漢字(漢検1級レベル)であるため、新聞や一般的な公用文では「なぶる」と平仮名表記されるケースが一般的です。国語辞典における基本的な語義は大きく分けて次の3点に集約されます。
第一に、「弱い者を面白半分にいじめたり、苦しめたり、からかったりすること」です。これが現代日本語で最も頻繁に用いられる用法であり、「敵を嬲る」「無抵抗の相手を言葉で嬲る」といった形で使われます。単なる冗談や軽口を超え、相手の尊厳を一方的に傷つける冷酷な加害行動を指します。
第二に、「手先でいじくり回す、触って弄ぶ」という意味です。「髪の毛を嬲る」「機械の部品を嬲る」のように、手持ち無沙汰に物を触る動作を表します。第三に、伝統芸能や文学作品において「小動物や生き物をいたずらに弄ぶ」という意味でも用いられます。