清純派のイメージを鮮やかに脱ぎ捨てた榮倉奈々の演技は、まさに圧巻だった。彼女が演じた化学教師・夕子が見せる無表情な佇まいと、冷徹なまでの合理主義。昼間のやる気のない態度から一転、夜の校舎で繰り広げられる「課外授業」では、愚かな加害者たちへ強烈な回し蹴りを叩き込む。そのギャップが強烈なカタルシスを生んだ。
「愚か者には愚か者にふさわしい結末を」。彼女が放つセリフは容赦がない。救済のために大金を要求する設定も極めて異端だった。道徳的な正しさではなく、痛みを伴う代償を突きつけることでしか人間は変わらないという徹底したリアリズムが、視聴者の胸に突き刺さったのだ。