現代の愛を語る上で欠かせないのが、歌い手の圧倒的な表現力だ。菅田将暉が歌う「虹」は、映画『STAND BY ME ドラえもん 2』の主題歌として日本中の涙をさらった。不器用ながらも一生をかけて相手を守り抜こうとする泥臭い愛情表現は、聴く者の心の一番深い部分に届く。飾り立てない等身大のボーカルが、家族や大切な人との絆を強く再確認させてくれるのだ。
一方で、Official髭男dismの藤原聡が紡ぎ出すメロディと言葉の詩情もまた、人の心を強く揺さぶる。切なさと圧倒的な多幸感が同居するボーカルワークは、愛する人と巡り会えた奇跡をドラマチックに祝し上げる。彼らの楽曲が世代を超えて愛され続けるのは、聴き手自身の体験や感情を重ね合わせる圧倒的な「隙間」と「リアリティ」が共存しているからに他ならない。