ファン感謝デーで見せる絶妙なモノマネや、試合後のヒーローインタビューでの爆笑トーク。阪神時代、ベンチの雰囲気を一瞬で明るくする彼の存在はチームにとって不可欠だった。だが、周囲の選手やスタッフが揃って口にするのは、彼が誰よりもベンチの空気を繊細に察知していたという事実だ。
ただ騒がしいだけでは、プロの厳酷な世界でムードメーカーは務まらない。チームが連敗に苦しむ時や重苦しい空気が漂う瞬間、あえて道化を演じることで仲間の緊張を解きほぐす。彼の見せた明るさは、高度なプロ意識と気配りに裏打ちされた「戦術」でもあったのだ。