東京進出を果たし、全国区のスターへと駆け上がろうとしていた2001年3月27日深夜、千原ジュニアの人生を一変させる大惨事が発生します。愛車のバイクを運転中、タクシーとの接触を避けようとしてガードレールに激突する単独事故を起こしたのです。
病院に緊急搬送されたジュニアの状態は極めて深刻でした。前頭骨骨折、鼻骨骨折、上顎骨骨折、さらには眼窩底骨折によって右目が飛び出すなど、顔面の骨が粉々に粉砕された状態で、医師からも「生命の保証はできない」と告げられるほどの重体でした。
一命を取り留めたものの、包帯を取って鏡を見たジュニアは、変わり果てた自分の顔に言葉を失い、深い絶望に打ちひしがれました。「もう芸人として舞台に立つことはできない」と引退すら覚悟したといいます。
絶望の底にいた彼を救ったのは、形成外科の権威による過酷な顔面再建手術と、芸人仲間たちの温かい絆でした。兄・せいじは取り乱すことなく「これで仕事が増えるわ」と笑い飛ばし、先輩である松本人志や板尾創路は病室を訪れて笑わせ続けました。過酷なリハビリと複数回に及ぶ手術を乗り越え、事故からわずか数ヶ月後、トークライブの舞台で見事な復活を果たしたのです。