なぜモスバーガーは、これほど高い知名度と愛着を持たれていたモッさんを引退させる決断を下したのでしょうか。その背景には、創業50周年を見据えたグローバル戦略とデジタルシフトがありました。
モスフードサービスが打ち出したのは、次の50年に向けた「ブランドの原点回帰」と「次世代層(Z世代・デジタルネイティブ層)へのアプローチ」です。モッさんの持つ「素朴で温かいゆるキャラ」の魅力は国内ファミリー層に絶大な支持を得ていた反面、シンプルで洗練されたデザインが求められる現代のスマートフォンUIやデジタルコミュニケーション、さらには海外展開においては、よりフラットで普遍的なアイコンが求められていました。
そこで誕生したのが、新キャラクター「リルモス(LilMos)」です。リルモスは、1974年から1987年頃まで活躍していた同社の初代マスコット「モッシーくん」のDNAを受け継ぎ、アメリカンレトロポップなテイストを取り入れたモダンなデザインに仕上げられました。時代に即したブランドイメージの統一こそが、キャラクター交代の決定打となったのです。