リベロを巡る情報の中には、過去の古いルールや外見上のイメージから生まれた誤解が少なくありません。特に現場の実態と照らし合わせた際に浮き彫りとなる2大誤解を検証します。
誤解1:「リベロはキャプテンになれない」は過去のルール
インターネット上の古いQ&Aサイト等では「リベロはベンチとコートを頻繁に出入りするため、審判との協議を行うゲームキャプテンを務めることができない」という解説が散見されます。しかし、国際バレーボール連盟は2021年の総会で規則改訂を可決し、2022年シーズン以降はリベロもチームキャプテンおよびゲームキャプテンに就任可能となっています。
リベロがベンチに下がっている間はコート上の別の選手が一時的にゲームキャプテンを引き継ぐ運用となっており、守備の要としてチームを牽引するリベロが主将マークをつけて戦う姿は現在のトップリーグでも日常的な光景です。
誤解2:「背が低い選手のための救済ポジション」という偏見
バレーボール選手のアベレージが2メートル前後に達する男子トップレベルにおいて、リベロの平均身長は170cm〜180cm前後(女子では150cm〜160cm台)であることが多いため、「身長が伸びなかった選手が回されるポジション」と捉えられがちです。
しかし、現代バレーにおけるリベロに求められる身体能力は極めて過酷です。時速120kmを超えるジャンプサーブや、ブロックを弾き飛ばす強打スパイクに対し、わずか0.3秒以内で打球の軌道を予測して重心を低く保ちながら反応しなければなりません。低身長だから選ばれるのではなく、圧倒的な動体視力、体幹バランス、空間認知能力、そして痛烈な打球に躊躇なく飛び込む反射神経を極限まで突き詰めた者だけが生き残れる専門職です。