絵カードを用いた療育の実態について、支援現場やSNS・掲示板上では多様な意見が交わされています。児童発達支援センターや放課後等デイサービスの指導員からは、以下のような実践的な証言が得られました。
「家庭で『イラストの絵カード』に全く反応しなかったお子さんが、普段飲んでいるジュースのパッケージを切り取って作った『実物写真カード』に変えた途端、自分から持って走ってくるようになったケースは非常に多いです。イラストは大人にとって分かりやすくても、抽象化が苦手な子どもにとっては別物に見えていることがあります」(都内放課後等デイサービス管理者)
一方で、保護者のコミュニティやネット上の口コミでは、理想と現実のギャップに悩む投稿も散見されます。
「療育センターで勧められてカードを100枚以上手作りしたが、部屋中にばら撒いて噛んでボロボロにするだけだった。当時は絶望したが、一度カードを全部引っ込め、本当に大好きなYouTubeの動画カード1枚だけに絞って手渡しを練習したら、3日で使い方を覚えた」(発達障害児の保護者手記より)
このように、「最初から大量のカードを用意して日常生活のすべてを管理しようとする」アプローチは失敗を招きやすい傾向があります。まずは本人の執着や好子(ご褒美)となる強い要求1点に絞り込んでスタートすることが、定着への決定的な分岐点となっています。