集英社の金字塔的コミックを原作とする『鬼滅の刃』遊郭編で、音柱・宇髄天元を見事に演じ切った衝撃は、いまなお色褪せない。自らを「派手を司る神」と称するこの男の奔放さと、忍としての過酷な過去を背負う重厚さ。その二面性を、小西は完璧なバランスで声に乗せた。
戦闘シーンで見せる「譜面」が完成した瞬間の叫び、そして妻たちや部下への愛情を感じさせる包容力。音柱の言葉ひとつひとつに命が吹き込まれた瞬間、視聴者は画面にくぎ付けとなった。ただ派手なだけではない。彼の声には、生き様そのものを背負った人間の強靭な美学が宿っている。