企業の競争環境が激化する中、ビジネスにおける利他の重要性はかつてない高まりを見せています。ステークホルダー資本主義やSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)が叫ばれる現在、自社の利益のみを追求する企業は市場や消費者から淘汰される時代を迎えました。
この思想を早くから経営の中核に据えていたのが、京セラや第二電電(現KDDI)を創業し、日本航空(JAL)の奇跡的な再生を牽引した故・稲盛和夫氏です。稲盛氏は「動機善なりや、私心なかりしか」と自らに問い続け、稲盛和夫氏の利他哲学として広く知られる「自利利他(じりりた)」の精神を経営の基盤に置きました。
相手に利益をもたらすことが結果として自らの利益につながるという考え方は、現代のプロダクト開発やカスタマーサクセスにも完全に一致します。短期的な売り込みではなく、顧客の課題解決に徹底して寄り添う組織こそが、長期的なロイヤルティと高いLTV(顧客生涯価値)を獲得できる事実が、現場のデータからも証明されています。