物語の核心である南波六太と南波日々人の兄弟が、いかにしてあの幼き日の約束を果たしたのか。その答えは、息をのむほど美しい光景とともに提示された。兄である六太が幾多の試練を乗り越えて月面に降り立ち、弟の日々人とついに同じ月面基地で肩を並べた瞬間、読者が長年胸に秘めていた感情は一気に溢れ出した。
二人が見上げた青い地球。そして互いにヘルメットを突き合わせたあの沈黙。言葉はなくとも通じ合う絆が、画面越しに圧倒的な熱量となって伝わってくる。子ども時代の無邪気な夢を追うだけではない。挫折、孤独、そして絶望を噛み締めながら泥臭く前へ進んだ二人だからこそ辿り着けた、唯一無二のゴールだった。