本作の魅力を倍増させたのが、高品質なTVアニメ化である。アニメーション制作を担当したA-1 Picturesは、戦場の静寂と無人機《レギオン》との激しい戦闘シーンを見事に映像化した。構図の美しさ、音響効果、カット割りの端々に至るまで妥協のない演出が施され、視聴者を息をのむ戦場へと引きずり込んだ。
主人公シンエイ・ノウゼン(シン)を演じた声優の千葉翔也は、死者の声を聞き続ける少年の孤独と、どこか冷めながらも芯にある熱情を見事に表現した。抑えたトーンの中に滲む苦悩と決意の演技は、観る者の胸を締め付ける。「ここに人間はいなかった」という世界観の重みを、声と言葉の力によってリアルな感情へと昇華させた功績は極めて大きい。