店頭で手に入る製品は、大きく分けてモーターで刃を回転させる「電動タイプ」と、特殊なメッシュやスポンジで絡め取る「手動タイプ」の2系統が存在する。実際に最新のサンプルを複数のウール混紡セーターで試したところ、両者には明確な得意分野と限界があった。
電動タイプは圧倒的なスピード感を誇る。撫でるように滑らせるだけで、細かな毛玉がダストボックスへと吸い込まれていく。ただし、調子に乗って強く押し当てると、刃が編み目を巻き込んで穴を開けてしまうリスクがつきまとう。一方の手動タイプは、起毛感のあるモヘアや凹凸の激しいローゲージニットの風合いを残したまま整えるのに向いているが、広範囲の処理には根気と時間を要する。
失敗を防ぐための最大の裏ワザは、「平坦なアイロン台の上に衣類を完全に密着させ、片手で生地をピンと張りながら、刃を斜め45度の角度で軽く滑らせる」ことだ。膝の上や柔らかいクッションの上で作業すると、生地のたわみを刃が噛んでしまう。さらに、薄手のデリケート素材をケアする際は、あらかじめ薄いストッキングや靴下をヘッドに一枚かませてガードを作ることで、繊維を傷つけずに表面の突起だけを安全にカットできる。