結論から述べると、日本国内において成人向け動画の制作・販売・流通を一律に禁止する法律(いわゆるAV禁止法)は存在せず、現時点で全面違法化される予定もありません。ネット上で「AVが禁止になる」という噂が拡散された背景には、主に3つの要因が存在します。
第1に、2022年に議員立法として極めて異例の速さで成立した「AV出演被害防止救済法」の規制内容が、業界関係者にとって「実質的な制作停止に追い込まれるほど厳しい」と受け止められたことです。第2に、民法改正による成年年齢の18歳引き下げに伴い、若年層の出演強要リスクを危惧した一部の市民団体や政党が「製造・販売の禁止」を提言した過去の経緯が、法案の成立内容と混同されて拡散された点が挙げられます。
第3に、法案附則に明記された「施行後2年を目途とした見直し規定」を巡る報道が、2024年から2026年にかけて断続的に取り上げられたことです。見直し論議を報じる見出しがセンセーショナルに切り取られ、「いよいよ全面禁止か」という誤った憶測が一人歩きしました。日本における成人動画は、刑法175条(わいせつ物頒布等の罪)の枠組みと自主規制ガイドライン、そして出演被害防止救済法の遵守を前提として、法的に認められた商業活動として存続しています。