インターネット上の検索や日常会話で最も頻繁に混同されるのが、高級スーパーの「紀ノ国屋」と、大型書店チェーンの「紀伊國屋書店」の関係性です。結論から言えば、両社は創業の経緯も資本系列も完全に異なる別企業です。
スーパーマーケットの紀ノ国屋は、1910年(明治43年)に東京・青山で果物商として創業したのが始まりです。その後、1953年(昭和28年)に日本で初めて「セルフサービス方式」のスーパーマーケットを開業したパイオニア企業として知られています。現在はJR東日本グループの傘下に入り、首都圏のエキナカや商業施設を中心に店舗展開を加速させています。
一方の「紀伊國屋書店」は、1927年(昭和2年)に田辺茂一氏によって東京・新宿で創業された書店・出版事業者であり、創業家の系譜を引く独立系企業です。屋号の由来は、紀ノ国屋が青山の地で商いを始めた先祖の出身地に由来し、紀伊國屋書店は創業家の先祖が紀州徳川家の御用商人であったことに由来しています。同じ「紀州(和歌山県)」にルーツを持つ商人の屋号であったことから偶然名称が酷似していますが、経営上の提携や資本関係はありません。