NHKが公式発表資料や記者会見の場で毎年明言している選考基準は、極めてシンプルに設計されています。実施本部長ら番組幹部が会見で説明する公式指標は、以下の3本の柱から構成されています。
- 紅白歌合戦今年の活躍:CD・レコードの売り上げ、ダウンロードやストリーミング再生数、ミュージックビデオの再生回数、カラオケランキング、有線リクエスト実績などの客観的データ。
- 世論の支持:NHKが独自に無作為抽出で実施する全国世論調査の結果、ならびに「NHK紅白歌合戦」で歌ってほしい歌手を募るインターネットアンケートの回答結果。
- 番組の企画演出:その年の紅白の全体テーマに合致するか、大みそかの夜のエンターテインメントとして斬新なステージングやコラボレーションを実現できるかという編成上の都合。
さらに近年、これら3要素の手前に絶対的な前提条件として位置づけられたのが、「人権尊重のガイドライン」への賛同です。大手芸能事務所の創業者による性加害問題などを契機に、NHKは出演者および所属事務所に対して人権デューデリジェンスの遵守を義務付ける運用を開始しました。会見の現場でも「ガイドラインにご賛同いただいた上で出演を依頼している」と幾度も強調されており、法令遵守やガバナンス体制が整っていない事務所のタレントは、いかにチャートを賑わせていようと選考の土俵にすら上がれないのが2026年現在の実態です。