空豆の持つ甘みとコクを極限まで引き立てるためには、茹で汁の塩分濃度が極めて重要な役割を果たします。薄すぎる塩水では豆の旨味が湯の中に溶け出して水っぽくなり、逆に濃すぎると脱水が進んでパサつきの原因になります。
料理人の間でも定説とされているのが、空豆の塩加減と黄金比である「湯量に対して2%〜3%」の塩分設定です。水1リットルに対して塩大さじ1強(約20g〜30g)。「少し塩辛いのではないか」と感じる濃度であって初めて、厚い皮を通過して豆の中心部まで均一に心地よい塩味が届きます。さらに、塩に含まれるナトリウムイオンが葉緑素のクロロフィルを安定させ、空豆色鮮やかに仕上げる理由を科学的に裏付けています。
また、空豆ゆで時間のコントロールは秒単位の精度が求められます。粒の大きさによって微調整が必要ですが、標準的なサイズであれば沸騰した湯に入れてから2分〜2分30秒、大粒のものでも最長3分で引き上げるのがベストです。