この根強い都市伝説に対し、販売元の赤城乳業はメディアの取材に対して「外見から当たりを見分ける方法は一切存在しません」と明確に回答しています。同社の中核拠点である埼玉県の「本庄千本さくら『5S』工場」をはじめとする製造現場のプロセスを辿れば、外装からの判別が不可能な理由は極めて論理的です。
アイスの製造工程では、まず急速凍結されたアイスキャンディーに機械で自動的にスティックが挿入されます。当たり用のスティックは通常用とは別に管理され、厳密な乱数制御あるいは製造工程の特定のタイミングでラインへ無作為に投入されます。その後、マイナス数十度のトンネルを通過したアイスは、連続して流れてくる包装フィルムへ高速で充填され、瞬時にヒートシール(熱圧着)されて箱詰めされます。
つまり、スティックを挿入する工程と、外装フィルムを巻き付けて個包装する工程は完全に独立したオートメーションです。「当たりスティックのアイスだけを識別し、特殊な印刷のフィルムで包む」といった余計な制御を挟むことは、工場の生産効率を著しく下げるだけでなく、コスト面から見てもあり得ません。さらに、当たり棒の焼印には偽造防止を目的とした特殊なレーザー刻印や識別パターンが導入されており、単純な木版印刷とは異なる高度なセキュリティが施されています。