アニメ放映開始から30年以上の歳月が流れた現在も、ネット上では「シロの犬種は一体何なのか」という議論が定期的に巻き起こっています。毛並みが純白で巻き毛、くりくりとした黒目という特徴から、何らかの血統種ではないかと勘ぐる視聴者が後を絶ちません。しかし、双葉社発行の公式キャラクター名鑑や歴代アニメ設定資料において、シロの犬種は明確に「雑種(ミックス)」と定義されています。
一部のファンの間では「由緒正しき名犬の末裔」「極秘裏に開発されたバイオ犬」といった奇抜な都市伝説も囁かれましたが、作中におけるシロの立ち位置はどこまでも「春日部の街角で拾われた名もなき子犬」です。この気取らない出自こそが、1990年代初頭の典型的な日本の一般家庭を描いた本作のリアリティを支える重要な土台となっています。
なぜここまで純血種説が絶えないのか。その背景には、後述するシロの規格外な行動力と知性、そして昭和から平成、令和へと移り変わる中で変化した「日本のペット飼育文化」が関係しています。かつて主流だった「外飼いの雑種犬」という原風景が薄れ、室内飼育の小型純血種が一般的になった現代の視点で見ると、シロの小柄で愛くるしい容姿がマルチーズやトイプードルなどの人気犬種に重なって見えるからです。