ネット掲示板やSNSでは「CBT導入以降、電験3種は誰でも受かる資格に成り下がった」という極端な言説が散見されます。しかし、電気技術者試験センターが公表している客観的な合否データを検証すると、単純な易化論では片付けられない構造的な事実が浮き彫りになります。
データが示す通り、総合合格率はかつての一桁台から約2倍の水準へと跳ね上がっています。この数値の変化を見て「試験価値が暴落した」と嘆く古参技術者の声もありますが、内実は異なります。
出題のアルゴリズムを分析すると、CBT方式では多種多様なテストスロットごとに問題をシャッフルして出題する都合上、過去に出題された良質なストック問題(プール問題)がそのまま、あるいは数値変えで採用される比率がかつてないほど高くなっています。かつての筆記試験で猛威を振るった「誰も解けない教授の悪問」に足元をすくわれるリスクが減少し、愚直に過去問をやり込んだ受験生が正当に報われる仕組みへと構造転換したのが実態です。