子宮頸がん検診の結果票に記載されるNILM(ニルム)とは、英語の「Negative for Intraepithelial Lesion or Malignancy」の頭文字を取った略称です。日本語に直訳すると「上皮内病変または悪性所見なし」となり、臨床的には子宮頸がん細胞診 陰性、すなわち検査した範囲においてがん細胞や前がん病変(異形成)が認められない状態を指します。
検診では、専用のヘラやブラシを用いて子宮頸部の表面を優しく擦り取り、採取した細胞を顕微鏡で観察します。子宮の入り口付近は主に子宮頸部 扁平上皮細胞と呼ばれる組織で覆われており、NILMの診断が出たということは、採取された扁平上皮細胞や円柱上皮細胞の形態が正常であり、細胞の核が不自然に肥大化したり変形したりしていないことを顕微鏡下で病理医や細胞検査士が確認した証です。
なお、結果用紙の備考欄に「軽度の炎症所見あり」や「萎縮性変化」と添えられているケースがありますが、判定自体がNILMであれば臨床上の問題はありません。膣内には常在菌が存在し、ホルモンバランスの変化や日常生活の些細な刺激でも細胞に軽微な変化が生じます。これらは悪性腫瘍とは無関係な生理的反応であり、子宮頸がん検診 異常なしの理由として医学的に完全に説明がつくものです。