物件購入で失敗を避けるためには、ネガティブリスクを冷徹に把握しておく必要があります。第一に確認すべきは、江東区水害ハザードマップにおける浸水想定です。江東5区(墨田・江東・足立・葛飾・江戸川)の大規模水害ハザードマップにおいて、辰巳エリアは荒川の氾濫や想定最大規模の高潮時に1.0m〜3.0m未満の浸水リスクが示されています。
この点について本物件では、エントランスや地盤レベルの配慮、受変電設備等の重要インフラの配置状況が防災上のチェックポイントとなります。近年は防潮堤の整備や水門管理が進展しているものの、万一の内水氾濫や高潮に備え、低層階を検討する場合は浸水対策や電気設備の非常用バックアップ体制を重要事項説明書で詳細に精査しておく姿勢が求められます。
第二のリスクファクターは、管理費と修繕積立金の長期推移です。総戸数185戸というスケールメリットがあるため、戸あたり負担額はタワーマンションに比べて抑えやすい構造にあります。しかし、築10年を超えたマンションでは、1回目の大規模修繕工事の実施状況や、将来の積立金値上げ計画の有無が資産性を大きく左右します。国土交通省のガイドラインに沿った適正な修繕積立金への改定が組合総会で可決されているか、滞納率が低く保たれているかは、契約前に管理規約集および総会議事録で必ず確かめておくべき事項です。