12月初旬に大賞が発表されると、X(旧Twitter)のトレンドには「流行語大賞」「誰も使ってない」「選考おかしい」といったワードが瞬く間に並びます。多くの人々が抱く違和感の正体は、「日常会話やSNSのタイムラインで実際に流通した言葉」と「選ばれた言葉」の圧倒的なギャップです。
スマートフォンとSNSが生活基盤となった現在、流行はコミュニティごとに細分化されています。若年層、ゲーマー層、ビジネス層、子育て層など、各クラスタで爆発的に使われる言葉はあっても、国民全員が一丸となって口にする単語はほぼ存在しません。それにもかかわらず、流行語大賞が一握りのオールドメディア的な視点で「これが今年の日本の流行だ」と提示するため、受け手側は強烈な押し付け感を覚えます。
実態としての流行語ではなく、「特定メディアが流行らせたかった言葉」や「一部の業界内だけで使われた内輪受けの言葉」がトップに君臨することへのフラストレーションが、毎年のバッシングを生み出す原動力となっています。