「血液型でコロナへの罹りやすさが異なる」という話題は、当初ネット上のデマと疑われる局面もありました。しかし、米医学誌『The New England Journal of Medicine(NEJM)』に掲載された欧州の大規模全ゲノム関連解析(GWAS)を皮切りに、血液型を決定づける「ABO遺伝子座」と呼吸不全リスクの関連が正式に報告され、医学界に大きな衝撃を与えました。
複数のメタアナリシス(統合解析)を集約すると、血液型によるコロナ感染率や重症化率の差は「統計学的に有意な差が存在する」というのが現在の定説です。具体的には、世界的な大規模データにおいてO型は他の血液型に比べて感染リスクが約9〜12%低く、重症化リスクも低水準にとどまる一方、A型は感染・重症化リスクがわずかに高位で推移する傾向が示されています。
ただし、ここで強調すべきは「血液型が決定的要因ではない」という事実です。年齢、基礎疾患(糖尿病、高血圧、肥満など)、ワクチン接種歴や過去の感染による免疫状態と比較すると、血液型が及ぼす影響力は極めて小さなパラメーターにとどまります。