歳時記における言葉の分類は、自然現象から人間の営みまで広範に及ぶ。「天文」「地理」「人事」「生活」「動物」「植物」といったカテゴリーに分け、代表的な語を整理してみよう。
まず「天文・気候」では、青嵐、雲の峰、夕立、炎天が挙げられる。「植物」では向日葵、紫陽花、蓮、朝顔が夏の日常を鮮やかに彩る。「動物」においては蝉、蛍、夏虫、水生生物の動きが活発になり、季節の生動感を象徴する。「人事・行事」の分類では、花火、夏祭り、扇子、氷水など、涼を求めた人間の創意工夫が生き生きと描写される。
こうした伝統的な言葉に加えて、出版・文学研究の場では時代ごとの生活様式の変化に合わせた言葉の分類と評価が進められている。古くからの多種多様な夏の季語を守りながらも、現代の情景を映す語彙を取り入れる柔軟性が、表現の幅を格段に押し広げている。