ファンの目線からは「1イニングを投げるだけ」に見えるリリーフですが、ブルペン裏の現実は想像を絶する過酷さです。関係者の証言や手記によると、リリーフ陣は試合中、いつ出番が来るか分からない状態で1試合に3〜4回も肩を作ってはベンチの指示を待つ日常を送っています。
「ブルペンで全力投球して肩を作ったのに、展開が変わって登板なし」という肩の消耗は、公式の投球数データには一切残りません。これがいわゆるリリーフ特有の勤続疲労です。
また、リリーフの防御率の目安は先発投手と大きく意味合いが異なります。先発投手であれば「6回自責点2(防御率3.00)」は上々のクオリティスタート(QS)と評価されますが、1イニング限定のリリーフが自責点1を喫すれば、その日の防御率は9.00に跳ね上がり、チームは敗北の危機に瀕します。そのため、勝利の方程式を担うトップリリーフには「防御率1点台以下、悪くても2点台前半」という極めて高い水準が求められます。
近年では選手の選手生命を守るため、各球団で「3連投の原則禁止」や「年間登板数60試合未満への制限」といった投球管理がデータサイエンティスト主導で厳格に運用されています。