日本のシール文化を語る上で避けて通れないのが、食玩の金字塔である。株式会社ロッテが1980年代後半に社会現象を巻き起こした「ビックリマン悪魔VS天使シール」は、シール収集という行為を子供たちの日常娯楽へと昇華させた。伝説のヒットメーカー・反後四郎氏の手掛けたストーリー仕立ての世界観と、ホログラムやアルミの加工技術は、今なおコレクター文化の原点として燦然と輝いている。
一方で、平成の子供たちを夢中にさせたのが第一パンの「ポケモンデコキャラシール」だ。日常の食卓と連動した収集体験は世代を超えて受け継がれ、現在も親子2世代でコレクションを楽しむ姿が珍しくない。これらの歴史的ヒット作が築いた土台があるからこそ、現代のシール市場は一時的な流行で終わらない強靭な耐性を持っている。