彼女のストイックな生き方の原点は、宝塚歌劇団時代にさかのぼる。史上に残る異例のスピードで月組トップスターに昇り詰めた天海祐希。大歓声と強烈なプレッシャーの中で男役を演じきった日々は、並大抵の覚悟では乗り切れないものだった。
当時の舞台裏を知る劇団関係者は語る。「当時から無意味に群れることを好まず、己の演技と徹底的に向き合っていた。あのハードな時代に培われた『自分の責任は自分で取る』という自己完結の美学が、現在のライフスタイルや結婚観の基礎になっているのは間違いない」。退団時、未練なく宝塚を去った幕引きの鮮やかさも、彼女らしい生き様を象徴している。