ネット上の簡易的な知恵として散見される「冷蔵庫とオーブンレンジの間に100円ショップのすのこや耐熱アルミシートを挟めば大丈夫」という言説には、深刻な誤解が含まれています。
木製のすのこを敷く行為は、かえって危険度を高めます。乾燥した木材は熱の滞留によって低温炭化を起こす可能性があり、長期的に見れば極めて高い火災リスクを抱え込むことになります。また、厚みのあるアルミ断熱シートを挟むと、オーブン底部から逃げるべき熱が反射されてオーブン本体側に跳ね返り、内部基板を異常過熱させて安全装置(温度ヒューズ)を誤作動させる原因になります。
さらに軽視されがちなのが、水回りに近い環境でのアース線取り付けです。冷蔵庫とオーブンレンジの両方にアース線が付属している場合、賃貸住宅の壁面アース端子が1箇所しかない状況に直面します。「端子ひとつに対して2本のアース線を同時に接続してよいのか」という疑問に対し、電気工事士の現場基準では同一端子への2本接続は技術的に可能(正しくネジ締めされていること)とされていますが、放置されてアース線が宙に浮いたまま使われているケースが後を絶ちません。万一の結露や吹きこぼれによる漏電を防ぐためにも、アースの確実な接続は譲れない安全基準です。