下鴨神社で結婚式を挙げる際、まず押さえるべきは「神社へ直接納める神饌・儀式費用」と「付帯するウェディングサービス費用」の明確な分離です。一般のホテルや専門式場のようなワンストップのパッケージと異なり、神社挙式では費用の構造が複層的になっています。
神社に納める初穂料(挙式料)は一律10万円〜15万円(葵生殿での本殿挙式、雅楽の生演奏や神職・巫女への謝礼を含む)。この金額自体は、京都市内の他の格式高い神社(上賀茂神社や平安神宮など)と比較しても極めて標準的かつ良心的な設定といえます。しかし、これだけで式が完結するわけではありません。
実際の見積もりを大きく左右するのは、以下の付帯費用です。
- 新郎新婦の和装費用:白無垢・色打掛・紋付羽織袴で20万〜60万円(正絹や手刺繍などの職人技が施された高級品を選ぶとさらに上振れします)。
- 専属美容着付け・アテンド料:かつら・簪(かんざし)または洋髪アレンジ、当日のアテンドを含め10万〜20万円。
- 写真・映像撮影料:糺の森でのロケーション撮影、挙式スナップ、記念写真台紙で15万〜35万円。
- 挙式プロデュース料・介添料:手配代行会社やプランナーを利用する場合の基本手数料として5万〜15万円。
結果として、挙式のみを執り行うケースであっても、総額は実質50万〜100万円前後に落ち着くのが現場のリアルな相場です。「初穂料10万円台で憧れの世界遺産挙式ができる」という甘い見立てだけでスタートすると、最初の見積書を見た段階で大きなギャップに直面することになります。