令和元年にブース内を賑わせたポーズは、それぞれが強烈なバックボーンを持っていました。ここでは当時SNSとプリクラ機を席巻した主要ポーズの構造と誕生の経緯を解き明かします。
まず圧倒的な拡散力を見せたのが3150ポーズ元ネタと真相です。元ボクシング世界王者・亀田興毅氏や大毅氏の父である亀田史郎氏がYouTubeやInstagramで連呼していた決め台詞「最高(3150)」がルーツであり、両拳を突き出し親指を立てる力強いポーズは、当初の男性的なイメージを覆して女子高生の間で大流行しました。体育祭や文化祭などの行事プリにおいて、「仲間との最高の瞬間」を表現するアイコンとして定着した背景があります。
一方、感情表現のトレンドを象徴したのがぴえんポーズやり方です。2019年の「JC・JK流行語大賞」コトバ部門で1位を獲得したこの言葉は、両手の人差し指を目元に当てて泣き真似をする、あるいは手を顔の前で軽く握って涙を拭うような仕草を指します。泣き顔の絵文字「🥺」をリアルで再現するこのスタイルは、あざとさとユーモアを絶妙に両立させた表現として爆発的な支持を集めました。
音源との連動で外せないのがあごのせポーズ流行の経緯です。TikTok上で曲に合わせて手のひらの上にあごを乗せるチャレンジ動画が世界中で大流行し、それがそのままブース内に持ち込まれました。相手の手のひらにあごを乗せる、あるいは自分の手で輪を作ってフェイスラインを収めるといったバリエーションが生まれ、友人同士の親密さをアピールする定番へと昇華しました。
さらに、王道のプリクラポーズ2人定番まとめとしては、以下のような構図が現場のスタンダードとして君臨していました。
- シンメトリーハート:2人で外側の手を使って1つの大きなハートを頭上や胸元で作る王道スタイル。
- 背中合わせポーズ:あえてカメラを正視せず、背中を預け合ってクールな表情を作るファッショナブルな構図。
- 腕組み密着:親密な関係性をアピールしつつ、お互いの顔の距離を縮めて画面の余白を埋めるテクニック。
これらのバリエーションに加え、フェイスラインを手で隠す小顔ポーズ評判とネットの反応も熱を帯びていました。いわゆる「虫歯ポーズ」の派生系ですが、当時はネット掲示板やSNS上で「顔を隠しすぎて誰だかわからない」「小顔ポーズをしすぎて不自然」といった賛否両論が巻き起こりつつも、女子高生にとっては「確実に盛れる防衛策」として手放せない選択肢であり続けました。